TrashyHeaven’sDiary

主に読書記録とか

僕たちの終末

僕たちの終末 (ハルキ文庫)

僕たちの終末 (ハルキ文庫)

「これでもまだごちゃごちゃ抜かす奴は、できもしないワープエンジンで銀河系の果てまで飛んで行け!」

人類滅亡というよりか、恒星間宇宙船の実現にスポットを当てた近未来SF。
民間から技術的なものだけではなく、政治的・財政的困難までもを打ち破り宇宙を目指すという構成は、目指すところが宇宙とは言え片方は何光年も先のあるかもわからない未知の移住候補地で、片方が近くの月だという違いこそあれ、小川一水第六大陸』をどうしても思い出させました。で、比べてしまうと、説明のスムーズさとメロドラマっぷりで小川一水に軍配をあげざるを得ない気がしてしまいました。
キャラクターがイマイチ魅力的に感じられなかったことと、ド素人のハズの人物までもが技術的な論議に多少なりともついていけているような感じがするのが要因なのかなぁと思います。