東海レトロスペクティブ

東海レトロスペクティブ (アヴァルスコミックス)

「今見とるこの風景が『こうなった』のに何世紀を費やしたんかと思ってさ」

発掘マンガ。地味です。超地味。でもこういうの大好き。
合宿センターを営む一家の息子、高校生の飛鳥はやりたいことがみつからず、進路に悩み中。夏休みのある日、宿泊客として現れた大学の考古学ゼミの一員で変人女子大生・香乃に（強引に）誘われて、発掘調査（対象：窯）に参加することになるのだが―――。
こういう、文化部（的なもの）にかける青春！という話に弱いのです。しかも、その世界にいざなってくれるのが、ぶっ飛んだ性格のお姉さんとかもう！もう！！
考古学という地っ味〜なものの醍醐味を短い中で丁寧に描いていて、学校の授業なんかより、歴史を好きになるにはこーゆーの読むべき！

巻末に収録の短編は打って変わって、夢の世界に入るSFファンタジィ。一瞬、インセプ……と思ったものの、初出が2008年なので、そんなわけないのであった。まぁ、テーマ的にはありふれているし。こちらは平均よりは面白いよね、という感じでしょうか。