- 作者: 神林長平
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/03/01
- メディア: 文庫
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物語りもまた肉体とはなれて変化変容する自然の一部だ。
SFなのだろうけれど、時にファンタジィのようにも感じられる。そんな部分が神林作品にはあると思う。
これは連作集と銘打たれているけれど、それぞれの物語には何百年ものスパンがあいている。たとえば、ある話で最新鋭だったシステムが、別の話では古代遺跡から発掘されてりするのだ。
自分がいる世界の外側にもうひとつ世界があって、今の自分は、その外側の世界から意識だけをこの場所に飛ばしているのではないか?
他人は、実は精巧に作られた人工物であり、本物の人間はこの世で自分だけなのではないか?
そんな不安な疑問を持ったことがある人は、是非読んでみるべきだと思う。