- 作者: 越前魔太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/08/05
- メディア: 新書
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「はじめまして、と言っておこうかな」
謎の作家・越前魔太郎による【冥王星O】シリーズ、第五弾。
【冥王星O】は【冥王星O】の物語が書かれた原稿を広い集める。例えば、恋する乙女と『せかいいちおいしいあぶら』の話、脳内に潜む探偵の話、会うたびに顔が変わる恋人の話……その全てに【冥王星O】の名が登場するが、しかし、それを拾い集める【冥王星O】にはその記憶はなくて―――。原稿を拾い辿り着いた先で、【冥王星O】が出会うのは―――?
今回は連作短編集のような体裁です。舞城王太郎が書いているわけではないのに、そこかしこに舞城っぽさが感じられて、そのトレースっぷりが凄いです。今回の中の人は新城カズマとのことですが、流石、という感じ。
話の内容も、前回が、良くも悪くもライトだった『ペインのP』だった所為もあるかもしれませんが、「このシリーズに求めているのは、これなんだよ!」と絶賛できるものでした。