- 作者: ゆずはらとしゆき,toi8
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/05/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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昭和二十年に投下された新型爆弾は、数百万の東京都民を一瞬にして消し去った。
小説と注釈と漫画とイラストが絡み合い混じり合い、それらから構成される幾つもの断片が織り成す、平行世界<東京>の地図、あるいは暗号―――。
魔銃遣い、探偵、警視庁0課、巨大ロボット、魔術師……と中二病テイスト漂う要素をぶち込んで昭和の世界とミックスして、そこから取り出した断片を並べてみました、という感じ。面白い……面白いのだけれど、わけのわからない話である。ひとつの大きな物語として起承転結がカチっとしているタイプの物語ではなくて、隙間は読者が想像と妄想で埋めてください、とでも言うような。
様々な表現方法が交じり合った手法も、そんなふうな物語構造と合っているように思う。講談社BOX以外のレーベルが逆立ちしても出版できないような、とんでもない本*1。
あと、やっぱりtoi8さんのイラストが好きすぎる。そして、toi8さんのイラストに惹かれて読み始めた本に今のところハズレはひとつも無い。