TrashyHeaven’sDiary

主に読書記録とか

贅沢

“文学少女”シリーズの最終巻を読んでいる。
謎を解く探偵だった遠子先輩が、“文学少女”と云う解かれるべき謎へと変容した、最終巻を、とても贅沢な読み方で、読んでいる。
昨日から、課題やら掃除やら図書館ボランティアやらを挟みつつ、シリーズの既刊をぱらぱらと読み返して、今夜は最終巻の上巻と、下巻の冒頭を読んだ。
ずっと張り巡らされてきた伏線が少しずつ回収されたり、新たな姿へ変貌する様や、すっかり馴染んで喜び悲しみを共感してきた登場人物たちが悩み叫び、そして微笑む様を読むのは、とても楽しい。
ページをめくるのももどかしく、けれど、最後までめくって仕舞うのは惜しくて。
まだ読み終わっていないのに、今の時点でだって、傑作だと言える。
明日は、朝から公務員試験講座があって、本を読んでいる暇はない。けれど、非常に不真面目だけれど、僕はずっとこのシリーズのことを頭の中で考えているだろう。
読めば2、3時間の物語を、想像力で何倍にもするのだ。こんな贅沢が、他にあるだろうか?
こんなふうに感じる、物語の最終巻は、多分、僕にとって戯言シリーズ以来だ。