TrashyHeaven’sDiary

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気づけ、論点が違う!

大阪府橋下徹知事は6日、廃止方針を打ち出している府立国際児童文学館吹田市)の館内の様子を調べるため、職員に内緒で2日間にわたってビデオ撮影したことを明らかにした。(中略)
 知事は「(来館者を増やす)取り組みは一切感じられなかった」と酷評。子どもたちが漫画ばかり読んでいたとして、「実際は漫画図書館」と不満を表した。映像は府議会などでの公表を検討する。
 文学館の北田彰常務理事は「びっくりした。府民サービスを心がけて、いつ誰が来てもきちんと対応している」と困惑気味に話した。6月から書庫などの見学ツアーを始め、50回で延べ約500人が参加したといい「7月の来館者は昨年の4割増、8月は5割増になった」と反論。さらに「『漫画ばかり』と言われるが、70万点の資料のうち14%に過ぎない」と話した。
 府は財政再建案で、文学館を来年度中に廃止し、機能を中央図書館(東大阪市)に移す方針を示している。橋下知事は「行政は予算を付けても、執行の管理ができていない。本当にやっているのかチェックするのが僕のやり方」と話し、廃止を検討する他の施設についても府職員らに「隠し撮り」させる方針を示した。
ヤフーニュース より


単純な利益追求を優先する民間では出来ないことをやるからこそ、政府なり地方自治体が絡んでやる意味があるわけで、何を勘違いしているんだろうと頭を傾げてしまう。
サボってるとかなら勿論職員が悪いわけだけで、業務“態度”の調査はやっても良いし民間と比べても良いと思うが、業務“内容”を民間と比べるのはどうなんだ、と。
そもそも、児童文学館は図書館としての側面を持つというだけで、完全な図書館ではなく、研究施設であるということを廃止派は理解しているのか、と思う。
てか、児童文学館自体、最初は大阪府が「是非お願いします!」って言って誘致した(基礎となる12万冊の寄贈)なわけで、今、大阪で運営できないっつーんなら、他に運営してくれるところ(県なり市なり企業な国なり)に移譲できないか、ということを探るべきなのではないかと。
あと、漫画と小説を比べて、漫画が劣っている、みたいな発言に反吐が出る。文学的な漫画もあれば、漫画的な小説も(ラノベという意味でなく)あるし、そもそも、こういった物語性をはらんだ創作物(映画・音楽・ゲーム)が人にもたらす影響というモノは、受け取る人によって異なるわけで、他者が訳知り顔でどうこう言って良いものではないと思う。
てか、「民間企業のような努力」を求めるならば、求心力の高い漫画を置くという選択はどこも間違っていないわけで、なのに、それをとりあげて批判するというのは、自己矛盾してるんじゃなかろうか。


と、いうような日記をmixiで書き、同じように、ニュースについて書いている日記を巡ってみたのだが、みんな見事に論点を違えているような気がしてならない。視察(盗撮)がどうのとか、公務員の態度がどうの、って話じゃねぇだろ問題は、と。あと、未だに漫画=低俗認識の人が多くてびびる。えっと、現代日本人だよね?って感じ。