TrashyHeaven’sDiary

主に読書記録とか

イヴは夜明けに微笑んで

「失敗が恥ずかしいならわたしも一緒に笑われてあげる。だから、どんどん挑戦していいよ」

魔法にも似た、触媒とするものと同じ色のモノを呼び寄せる「名詠式」という召喚術が存在する世界。名詠式の専修学校に通う少女・クルーエルは、五色しかないはずの名詠式の、どれでもない「夜色名詠」を学ぶ転校生・ネイトと出会い――――。
大枠の舞台設定はわりとありふれた感のある、いわゆる「魔法学園モノ」なのですけれど、名詠式の緻密な設定や、その呪文にあたる讃来歌が著者による造語だったりするあたり、の気合の入りっぷりが他と一線を画しています。
そして、キレイな物語。クライマックスあたりは、涙腺刺激要素たっぷりですよ。凄く素敵でした……が、続刊は財布と時間との相談の上、購入未定。