新興宗教オモイデ教 外伝１

新興宗教オモイデ教外伝 1 (1) (ガガガ文庫)

「未来にまであり得ないと、今、決める権利なんて、貴方にもない筈だ!!」

影響を受けた人間が多くいるとされる―――まさしく作中の人を狂わせる能力“メグマ”のごとき―――大槻ケンヂのデビュー作『新興宗教オモイデ教』を引き継いだ「外伝」。
オモイデ教の崩壊が過去のものとなった時代。主人公・久はクラスメイト・いちごと共に、怪しげな《超常現象研究会》のメンバーたちと、学校の怪談を暴くべく、夜の校舎へ忍び込む。だが、そこに待っていたのは、怪談ではなく、狂気の世界だった。
めちゃくちゃ面白かったです。これもまた“メグマ”。そして、まさしく『オモイデ教』の世界。
狂気と異能と、青春の物語。

追記。
↑を書いた後、ちょこちょこ感想を巡ってみたら、あんまり芳しい評価じゃなかった。何故だろう。
で、考えてみた。
要するに、僕は、大槻ケンヂの『オモイデ教』の“ぐちゃぐちゃさ”よりも、原田宇陀児の『外伝』の“ぐちゃぐちゃさ”のほうにシンパシーを感じるのでしょう。あの、文体の微妙な中二病っぽさやなんかも含めて。
この“ぐちゃぐちゃさ”がなんなのか、僕にはどうにも明文化できませんが、ともかく。