TrashyHeaven’sDiary

主に読書記録とか

ミッション!

集まったのは、私を含め僅かに4名だった。いや――4名もの人間が集ったことが既に驚くべきことなのかもしれない。
 怯えるクライアントのもとへ斥候として2名を派遣、私ともう1名は武器の調達へと向かった。斥候部隊と連絡を取り合い、敵に対して効果的と思われる武器を数種、調達した。
 クライアントのもとへ向かい、戦闘準備を整える。いよいよ―――だ。
 そして我々は、奴等の巣くう場所への扉を開け放った。
 突如、敵の飛行兵が我々の前を横切る。威嚇だ。だが、威嚇など気にしてはいられなかった。
 我々の眼は、そこに広がる惨状に釘付けとなってしまった。
 白い爆撃の痕跡が散在し、敵兵が蠢き、さらには水の流れは敵基地によって塞がれてしまっていた。
 しかし――我々は怯むことなく戦いを開始した。
 敵基地の撤去。薬剤の散布。毒素の除去。
 我々の調達した武器は友好的に活用され、クライアントが用意した、熱による攻撃も効果を上げ、敵兵力は凄まじい勢いで減退していった。
 敵を殲滅すると、我々は次なる作業にかかった。飛行兵がまた基地を作りに来ないとも限らないのだ。我々は、それに備える必要があった。
 臭気を放つ薬物と磁力兵器を仕掛け、兵士のイミテーションを設置した。
 作業完了である。
 満足感と疲労を覚えつつ、我々はクライアントと共に報酬の食事へと向かった。
 2度と―――2度と奴等が戻って来ないようにと願いながら。
is THE END.