TrashyHeaven’sDiary

主に読書記録とか

天地明察

天地明察

天地明察

「みながみな、同じ名を口にした。改暦の儀……推挙するならば、安井算哲を、とな」

一気読み。
面白かったです。マルドゥックから入り、ばいアスとかシュピーゲルとか読んできたので、冲方さんの時代小説ってあんまり想像ついてなかったのですが、しっかり面白かったです。
テーマが暦の制定と地味なのですが、山場がいくつもあってその度に盛り上がりがありました。キャラクターたちも生き生きとしていて印象に残ります。
また、主人公の安井算哲(=渋川春海)の半生を追っていく形になっているので、最初青年だった春海がやがて壮年になっていき、若者から、若者を見守る側へなっていく変化が、なんとはなしに感じ入るものがありました。