はかなき世界に、最期の歌を―宵月閑話 (トクマ・ノベルズEdge)
- 作者: 佐々原史緒,toi8
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2009/04
- メディア: 新書
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「これは、呪いです」
編集が悪い、と言い切っていいのではないだろうか。まず、ホラーではあるがミステリではない。断じてない。というわけで、あらすじや帯の「ホラーミステリ」という文言には偽りありである。せめてミステリ“ー”にしておくべきだったのでは……? というか、本来のジャンルは伝奇であって、「伝奇ホラー」が妥当だったのではなかろうか。あと、メイドがキャッチーだと思ったのか、表紙の二人がメイド姿だが、メイドを求めてこれを買った人は十中八九がっかりすると思う。また、表紙の折り返しのところの、本文抜粋は、全部を読み終えたあとでも、「なんでここを?」と思うような部分の抜き出しだし、そもそも「本分より」とかいう凄まじい誤字をしている。
というわけで、なんだか期待していたようには楽しめなかった。ただ、伝奇ホラーとして読んだ場合、結構面白いのだと思う。