Story Seller (ストーリーセラー) 2008年 05月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/04/10
- メディア: 雑誌
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二人か三人の好きな作家がいれば、どの作品も楽しんでいただけるに違いない、と信じている。
新潮社の新創刊雑誌。↑に引用した文のとおりになりました。
凄く良い雑誌。雑誌で、これほど良いなぁって思ったのは講談社のファウスト以来かも。
ファウストやパンドラは「ねぇねぇ、これ良いでしょ?凄いでしょ? 君もこれ読んで一緒に盛り上がろうぜっ!」っていう感じのスタンスなのですが、新潮社のyomyomとかこのStorySellerは「どうぞ、面白いですよ?」って感じ。以下短文感想。
■伊坂幸太郎『首折り男の周辺』
3つの視点が絡まってひとつの事象(というか人物)を描き出す、ミニマムな群像劇形式。オチが秀逸。
■近藤史恵『プロトンの中の孤独』
外伝らしいです。自転車ロードレースなんて興味ねーよって思っていたら案外面白くて吃驚。腐女子ウケしそう……。
■有川浩『ストーリー・セラー』
読書好き&小説書きだったら悶えること間違い無しの超傑作!! 両方あてはまる僕は勿論、尋常じゃないくらい悶えてました。うっわー。
■米澤穂信『玉野五十鈴の誉れ』
『赤朽葉家の伝説』っぽい……というか、桜庭一樹っぽいと思いました。米澤さん、こういうのも書けるんだ。秋に単行本化する連作のうちのひとつらしいです。発売が楽しみ。
■佐藤友哉『333のテッペン』
東京タワーの天辺で死んだ男。そのトリックと犯人とは―――? という推理小説とみせかけて、いつものユヤタンでした。流石。
■道尾秀介『光の箱』
前々から読んでみたいと思っていた作家さん。凄くよかったです。なにか長編も読んでみよう……。最後、全てが明らかになったときの驚きが最高。
■本多孝好『ここじゃない場所』
前々から読んでみたいと〈ry これも良かったです。二転三転する物語の転がし方が良い。