アトモスフィア〈1〉 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
- 作者: 西島大介
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/03/01
- メディア: 単行本
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アトモスフィア (2) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)
- 作者: 西島大介
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/04/01
- メディア: 単行本
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「ふざけんな」
西島大介はよくわからない。なのに、なぜ買うのかと問われても、それも僕にはわからない。ただ、わからない中に作者の主張が混じっているのかもしれない。
このマンガは、真なる意味で「マンガ」である。小説化したり実写化したりアニメ化したりは絶対に出来ない。マンガのマンガだけの表現、もしくはマンガだけに許される限界の表現、で描くかれている。
なにもかもを「許す」主人公と、突然増えだしたさまざまな人々の「分身」。分身の分身や分身の分身の分身も現れて、世界はどんどん「ふざけた」方向に転がっていく。けれども、主人公の女性(全てのキャラクターに名前は無い)は「ふざけんな」とは叫ばない。
そんな、物語とも物語ではないとも思える話はそれこそ「ふざけんな」と叫びたくなるようなオチだ。だけれど、きっと、読者に「ふざけんな」と思わせることこそがこのマンガの目的ではないのかと思う。
(追記)ぜんぜん関係ないですけど、早川書房は二巻完結でも「上巻・下巻」ではなく、「一巻・二巻」にするのはなぜなんだろう?